あの日が私をかえましたパート2
その時両親もまた灘にあったおじいちゃんのお店
「秀宝園」を改装して営業を再開してました
「このままここでやっていって
春日野道は売ろうかと思ってる」
そう言った父はとても寂しそうでした
「俺も帰ってきて店するわ」
父はすぐにうんとは言いませんでした
せっかく得た就職先
この時春日野道のお店は全壊
お店を建て直すには
2重の借入をするということ
多くの決断をして
鳳凰のように
再度聚鳳を復活させよう
「もっかいやってみるか」
そこからまたすべてが動き始めたのです
しかしそのまますぐにお店に入ることを
父は許しませんでした
「ちゃんとした料理屋で修行積んでこい」
こうして私は新長田にある
神戸飯店でお世話になることになりました
全てが順調かのように思いました
でもそんな矢先
灘のお店が火事で全焼
幸いなことに家族は全員無事
とはいえ先のわからぬまま
ひとまず全員
当時結婚してた妹夫婦の家にお世話になることに
「ピンポ~~~ン」
呼び鈴が鳴りました
するとそこには神戸飯店の社長の姿が!
新聞で火事のことを知って
探して訪ねてきてくれたのです
涙がとまりませんでした
そして神戸飯店が所有する仮設住宅に移り住むこと
父も神戸飯店にお世話になること
そうしてまた一縷の光が差し込んできたのです
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